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知性と妄想性

通常、知性とは「知性が高い、低い」のバーチカルな多寡で考えられていることが多いと思う。


しかし最近思うのは、そうではなく、「知性の大小」とは別に「反知性の大小」という概念を考慮したほうが辻褄があうのではないかという考え。

反知性、愚性、妄想性、呼び方は決めてないが、つまりは「誤った知識の蓄積」の大小。知性は多いほど賢いといえるが、妄想性は多いほど愚かだと言える。

誤った知識とは、単純な間違いだけではなく、根拠のない民間療法や、アニメや小説などのフィクションへの傾倒(現実ではないから)、病的な被害妄想などを含む。

我々の脳には、意識を意図的に現実から引き離す能力を持っている。誰でも実際より自分を過大評価するように出来ているし、将来はある程度楽観視されるようになっている。生きる為のバランス戦略だ。

だが、過度な自己肯定や現実無視、自分の世界を守る為の被害妄想、器質的な問題で妄想性が増大していく。アニメーション会社や高級ブランドによって植えつけられた現実無視のイメージ(いわゆる世界観)もある。


こうして、我々の脳に反知性ともいえる妄想性が育てられていく。育てば育つほど、現実的な人生を否定していくのが妄想性だ。ある程度育つと、妄想性なしには生きられなくなるので抜け出せなくなる(アルコール中毒と似ているのは、アルコールが体の水分を奪うために更に飲みたくなる点だ)。


フィクションや慰めが日々の生活を癒しているのはよく理解できる。しかし、いつか「リア充」を憎む日が来る前に、現実と向き合い現実の知識を深めることを心がけたい。